PROJECT
INTERVIEW
島根県内の企業・団体の若者にスポットを当てたインタビューコラム

U35 Voice

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動物と人が共生できる社会のため
言葉を尽くして伝えるんです

島根県浜田保健所
主任獣医師・35歳
藤井 智之

なかなか人に慣れない保護犬がいたんですけど、ある家族の方が子どもさんを連れて保健所に見に来てくれたんです。すると我々にはウーって唸っていたその犬が小学生の子どもさんには、すごく懐いて。今は仲良く毎朝一緒に散歩しているそうです。その子どもさんに出会って、わんちゃんも変わったんですよね。そういうことがあると本当にうれしいですね。

支えてくれた愛犬の存在

獣医師を目指したのは、高校を卒業した後、受験に悩んで家にこもって考え込んでいた時期です。当時、飼っていたラブラドルレトリバーが支えになってくれて、尻尾を振ってそばに寄り添ってくれて。純粋な愛をもって接してくれる存在にすごく救われたんです。それから獣医師を目指して東京の大学に進み、卒業後は横須賀の動物病院に勤めました。2019年に島根県に転職して浜田保健所で公務員獣医師として働いています。島根に戻ったのは歳をとった親のそばにいたかったから。こっちに戻って仕事も生活も大きく変わりました。

社会を考え、広がった視野

動物病院では病気になった動物や、その飼い主のために働いていましたけど、今は地域社会のことを考えますから、視野は広がりました。この仕事は「ペットの飼い方が不適切な人がいる」と相談を受けたら、当人に改善策をお伝えする立場。飼い主さんは不快に思われるかもしれませんが、飼い方が改善されれば、結果的に人と動物が共生できる社会につながります。伝え方にはいつも頭を悩ませますけど、飼い主を含めた地域の方々が気持ちよく動物と共生できる環境をつくっていきたいしそのために言葉を尽くして対話することを大切にしていきたいです。それは仕事に慣れずに悩んでいたころ、支えてくれた先輩たちから受け継いだ思いでもありますし、次の世代へつなげていきたいって、そう思うんです。

profile

藤井 智之 Tomoyuki Fujii
1988年出雲市生まれ。日本大学卒。横須賀の動物病院に勤務後、2019年より現在の浜田保健所へ。主任獣医師として動物の愛護、食品衛生管理などの様々な業務に携わる。「島根に戻って親との関係も近くなった気がしますしよかったなって。直接僕には言わないけど、喜んでくれてるみたいです(笑)」。勤務する浜田保健所内で、保護猫とともに撮影。
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