PROJECT
INTERVIEW
島根県内の企業・団体の若者にスポットを当てたインタビューコラム

U35 Voice

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僕らは上と下の代をつなぐ
スロープを作る世代

松江土建
設計・IT推進部・30歳
多久和 邦章

2022年からIT推進課で土木工事の技術的な支援やアドバイスをしています。土木・建築工事の若手社員の教育も任せられていますが、やっぱり専門的な話はみんなハテナが浮かぶようなので、噛み砕いて説明するように頑張っています。

ITで働きやすい環境を作る

父が建築業、祖父が大工なので、僕も建築や工業の仕事に就くんだろうと思っていました。長男だから地元に残らないといけないかなと、県内就職を決めました。入社してすぐ、地域高規格道路「松江だんだん道路」の建設を担当したんですけど、完成した時の喜びは大きかったですね。友人から便利になったと言ってもらえるのが嬉しくて。もちろん、大変なこともたくさんあって、夏の暑い時に山に入って測量して、夜に書類を作成して……体力的にキツい時もあったし、目の前の仕事で手一杯でした。そういう部分こそITで軽減したいんですよね。実際、昔は半日がかりで調べていた土の量を、ドローンを使ってすぐに計算できるようになったりもしていて。地図に載るような大きなものを造る建設業の喜びはそのままに、現場の声を聞いて作業の省力化を進め、働きやすい環境を作りたいです。

若者に道筋を示してあげたい

島根県技術士準会員として、母校の松江高専の学生の進路相談もやっています。進路を県内か県外にするか悩んでいる学生が多いんですよ。僕自身、学生時代は同じ悩みを持っていたので、ざっくりとした道筋でも示してあげたい。若い人たちの価値観はどんどん変わっていくから、上と下の世代をつなぐことが大切だと思っていて。僕たちはそのスロープを作るような世代。建設というフィールドで、技術を継承できる仕組みをつくっていきたいです。

10年後に向けた宣言
つくった物がなくなったあとも、
残るものを作りたい
地図に残るような道路や建物をつくるだけでなく、IT技術を活用して、それ以上の価値を持つようなものをつくりたい。

profile

多久和 邦章
多久和 邦章 Kuniaki Takuwa
1992年松江市生まれ。松江高専卒業後、松江土建に就職。設計・IT推進部IT推進課主任として、工事現場における技術的な課題解決、書類作成、現場若手社員への技術指導や教育を担う。「松江は生まれ育った町。建設業を通して、若者が住みやすい、地元に残りたいと思える町づくりをしたいです」。

先輩からの声

松林幸男
松林幸男 Yukio Matsubayashi
入社以来培った技術を元に現場支援や若手教育に率先して取組み、自身も資格取得やリカレント教育にチャレンジするなどスキル向上に努めています。常に挑戦することを忘れず、後輩の手本となることを期待しています。
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